目次

Ⅱ.加工条件の考え方

「Ⅰ.放電加工とは」へ

「Ⅲ.電極の設計方法」へ

2.加工性能の要素

加工条件により加工性能が変化します。加工性能を表す要素は、

  •  加工速度
  •  電極消耗率
  •  加工表面あらさ
  •  放電ギャップ

です。

1)加工速度

“加工速度”とは、火花で工作物が除去される速度を表します。単位は重量で表す[g/分]や体積で表す[mm/分]を使用します。一般に速い“加工速度”の加工条件は、火花が強く加工表面あらさが粗くなります。

2)電極消耗率

“電極消耗率”とは、工作物の除去量に対して電極が消耗する量を比率で表します。単位は[%]を使用します。一般に“電極消耗率”の少ない加工条件は加工速度が低下する傾向にあります。

3)加工表面あらさ

“加工表面あらさ”とは、工作物が火花で除去された後の表面の凹凸の状態を表します。単位は[μRmax]を使用します。“加工表面あらさ”が細かいほど加工速度が低下します。

4)放電ギャップ

“放電ギャップ”とは、電極と工作物の隙間の量を表します。単位は[mm]を使用します。強い火花による“放電ギャップ”は大きくなります。

 

上記の4要素は加工条件の設定の内容により変化します。いろいろな加工内容の要求に応じて各種の加工条件が作られ使い分けられています。