4.放電加工の歴史
放電加工は、1946年(昭和21年)に旧ソ連のラザレンコ夫妻による研究が注目されてから、一般に知られるようになりました。
なんでも夫妻はスイッチなどにおいて火花の発生で接点が磨耗する現象を研究しているうちに新加工方法を考え出したとか。
日本における放電加工機の製品化は、1953年ごろ池貝鉄工所と日本放電加工研究所(JAPAX)により実現されました。ただしこの当時の放電加工機は、現在のものと異なり電極消耗が多く、“抜き加工”にしか利用できませんでした。
現在の放電加工機のように“底付き加工”ができるようになったのは、1968年ごろトランジスタを利用した電源回路が実用化されてからのことです。
その後、放電加工機は形状電極を使用して“底付き加工”をする「形彫り放電加工機」とワイヤ電極を使用して”輪郭加工“をする「ワイヤ放電加工機」に区別されることになります。